多くの人が疑問に感じていると思いますが、タイピングが遅い人はエンジニアになれないのでしょうか?
最初に結論からお伝えすると、現状でタイピングができない人でもエンジニアやプログラマーになることは可能です。
しかし、仕事に就く前に最低限のタイピング技術を身に付けるための練習は必要です。なぜなら実際の現場で働いている人に2本指でタイピングしている人はいませんし、作業効率を上げるためにも入力スピードは速いに越したことはありません。基本的な技術を身に付けるために、毎日少しずつ練習することをおすすめします。
この記事では、タイピング速度の基準や練習方法までお伝えしていきます。
この記事の内容
- タイピングが遅くてもエンジニアになれる理由
- タイピング速度の基準
- ブラインドタッチ(タッチタイピング)を習得しよう
- タイピングを速くするには
現役エンジニアである私も実践した練習方法もご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
タイピングが遅くてもエンジニアになれる理由
上述したように、基本的なタイピングができればエンジニアの仕事に大きな支障は出ません。それではなぜエンジニアにタイピング速度はそこまで必要ないのでしょうか?
コーディングだけが仕事ではない
エンジニアの仕事と聞くと、パソコンの画面に英語をひたすら入力していく作業風景を想像すると思います。確かにコーディングも業務の1つですが、実はシステムを完成させるまでに様々な作業工程があります。
エンジニアの作業例
- 要件定義
- 基本設計
- プログラミング(コーディング)
- テスト
上記に挙げた作業はほんの一例ですが、たくさんの工程を長い時間かけて消化していくので、最初から最後までプログラミングしているわけではありません。(システムの規模によってプロジェクト期間は異なります)
要件を決めるために会議が中心になる日もあれば、テストでシステムの画面を触るだけの1日もあります。設計書の作成や修正ではExcelを使うことも多く、業務内容によっては1日の入力量に差があることが多いです。
ただ、システムの実装部分(プログラミング)のみ引き受けている企業や、プロジェクトの開発方法によってはコーディングがメインの仕事になることもあります。タイピングが遅くてもインジニアにはなれますが、それぞれの環境によってタイピング技術の重要性も変わってくるので、基本的なタイピングはできる方が良いでしょう。
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自然とタイピング技術が身に付く
エンジニアはIT業界の中でもトップクラスにパソコンを触る時間が多い仕事と言えます。毎日8時間ほどパソコンと向き合っていると、嫌でもタイピングの技術は向上していくでしょう。
それでも、仕事に就く前にある程度の練習はしておきたいものです。タイピング速度は作業効率や生産性に直結する要素なので、エンジニアに限らず速いに越したことはありません。
ここからはタイピング速度の基準と練習方法をお伝えしていきます。
タイピング速度の基準
「自分のタイピング速度は速いのだろうか?」と疑問に感じたことはあるでしょうか?実はタイピングの実力を簡単に調べることができるので、ご紹介していきます。
e-typing
タイピング速度の基準は一般的には分かりにくいものかもしれません。それを可視化して確認できるのが、『e-typing』というサイトです。
イータイピング株式会社が提供している『e-typing』というサイトでは、タイピングを実践したうえでスコアやランクを表示してくれます。このサイトの基準では”一般的なオフィスワークでは困ることのないレベル”はAランクとなっており、1分間に約209文字以上を打つ必要があります(ミス入力数などもカウントされるので、自分のタイピングの特徴も分かるでしょう)
普段から仕事でパソコンを使う人であれば、Aランクに到達するのはそう難しくありません。逆にパソコン操作が苦手なひとは、キーボードの配列を覚えることからスタートするので慣れるまでに時間がかかります。
エンジニアとは関係ない職種の人でも、オフィスワークでパソコンを利用するのであればAランクを目指したいですね。
エンジニアやプログラマーのタイピング速度
では、IT業界に勤める人はどれほどの入力速度なのでしょうか。
エンジニアやプログラマーは常に仕事でパソコンを扱っているため、タイピング速度は比較的速いです。一概には言えませんが、1分間におよそ200~300文字の入力(『e-typing』でA~Sランク)となるでしょう。普段からキーボードに触ることで、誰でも自然と文字の入力が速くなるのは間違いありません。
ブラインドタッチ(タッチタイピング)を習得しよう
実際の現場や業務で役に立つタイピング技術を身に付けたいのであれば、まずは速さよりも正確さを大切にしましょう。さらにはブラインドタッチで打鍵すると作業スピードは格段に向上します。
ブラインドタッチとは?
タイピングの際、キーボードではなく画面を見ながら文字を入力すること。タッチタイピングとも言います
ブラインドタッチではキーボードを見ずに入力する入力方法なので、キー配置を逐一確認せずにタイピングすることが可能です。最初にキー配列を覚える必要がありますが、ブラインドタッチにはたくさんの利点があるのでおすすめです。
タイピングのスピードが上がる
キーボードに目を落とさずタイピングすることで、入力のスピードが上がります。
エンジニアに限らず事務的な作業でパソコンを使う人にも大きなメリットをもたらす変化です。同じ時間内に多くの作業をこなすことができ、作業効率もアップします。
入力ミスにすぐ気付ける
モニターの画面を見ながら入力内容を目で追うことができるので、入力ミスにすぐ気付くことができます。
入力時にキーボードをみていると、間違いに気付くことなく大量の文字を入力し、ミスに気付いて最初から入力するという手間が発生しがちです。ブラインドタッチだとすぐに入力ミスに気付くことができるので、生産性の向上を期待できます。わざわざ手を止める必要がなく、その場で修正することで作業時間の短縮につながるでしょう。
目や首の負担が軽減する
目線がキーボードとモニター画面を往復する環境では、目や首を無駄に動かすことが多くなります。キーボードをのぞき込むような姿勢は頭痛や肩こりの原因となりますし、目や首が疲れてしまいます。
綺麗な姿勢を保ち、モニターのみを見ながらブラインドタッチで作業する方が身体への負担が軽減することでしょう。
タイピングを速くするには
ここからは、タイピング速度を上げる練習方法と手順をお伝えします。
キーボードの配列を覚える
タイピングを速くする一番の近道は、キーボードの配列を覚えることです。ブラインドタッチをするためにも必要な要素であり、反射的に指が動くようにするには「キーボードのどこを押せばこの文字が入力できる」というのを知っていないといけません。
しかし、最初からすべての配置を記憶するのは難しいでしょうから、まずは母音である「あ・い・う・え・お」を覚えましょう。活用頻度の高いこれらの配置を覚えておいて、「か行」や「さ行」などは徐々に身に付けていけば大丈夫です。
ホームポジションを意識する
ホームポジションとは、キーボード上に指を置く基本の位置のことです。
Fキーに左手の人差し指を、Jキーに右手の人差し指を置きます。キーボードを見ずにホームポジションに指を配置できるよう、FキーとJキーには小さなでっぱりがあるので確認してみてください。
速さよりも正確性
作業スピードを速くすることで、仕事の生産性を上げることが最終的な目的である人が多いと思います。タイピングを速くするための方法をお伝えしていますが、最初は速度よりも正確性を意識しながらゆっくりタイピングしましょう。
特にブラインドタッチは最初からうまくいくものではないので、焦らず時間がかかってでも正確に打鍵するようにしましょう。
タイピング練習サイトを活用する
タイピング練習サイトを活用することで、様々な文字の入力を楽しく続けることができます。自分のタイピング技術がどれほどの実力なのか、スコアをもとに把握することができるので、成長を実感することも可能です。
下記におすすめのサイトを2つご紹介しておきます。
1.e-typing
上記でも紹介しましたが、e-typingというサイトでは「ローマ字」「英語」「かな」タイピングの練習をすることができます。技術レベルも基準に合わせて可視化できるので、最初の腕試しとしておすすめです。
2.寿司打
寿司打は回転寿司のお皿が流れる映像とともにタイピングするため、視覚的にも楽しめるサイトです。
難易度が「お手軽」「お勧め」「高級」の3種類があるため、実力にあったコースを選んで練習してみてください。「お勧め」コースのノルマをクリアできれば、それなりのタイピング技術であると言えるでしょう。
タイピングが速くないとエンジニアになれない? まとめ
今回は下記の内容をお伝えしました。
まとめ
- タイピングが遅くてもエンジニアになれる
- 1分間で209文字以上の入力を目指そう
- ブラインドタッチを習得しよう
- 配列やホームポジションを意識しよう
タイピングが遅くてもエンジニアになることは可能です。しかし正確なタイピングであれば、生産性向上のためにもスピードが速いに越したことはありません。
毎日少しずつでも練習して、タイピング技術を身に付けていきましょう!