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「文字列の一部だけ抜き出して使いたい」
「文字列の途中にある情報を取得したい」
電話番号の下4桁や住所の都道府県など、表のデータ情報の一部を抜き出して利用したいときがあります。
しかし、すべてのデータを目視で確認しながら書き出すのはあまり現実的ではありません。
一定のルールが決まっている文字列であれば、LEFT・RIGHT・MID関数を使って抜き出すことができます。
この記事では、LEFT・RIGHT・MID関数の使い分けとそれぞれの関数の使い方をご紹介します。
目次
LEFT・RIGHT・MID関数の使い分け
LEFT・RIGHT・MID関数は、セル内の文字列から任意の文字を取得することのできる便利な関数です。
難しいことは考えず、どの位置にある文字を取り出したいかでそれぞれの関数を使い分けることができます。
ポイント
- LEFT関数:左端から指定の文字数を取り出す
- RIGHT関数:右端から指定の文字数を取り出す
- MID関数:真ん中にある指定の文字数を取り出す
例えば、関数を使って電話番号の左端3桁・真ん中4桁・右端4桁をそれぞれ取得した結果がこちらになります。
電話番号の数字を、文字列の位置に応じて文字数を指定したうえで抜き出すことができました。
ここからは、この電話番号表をもとにLEFT・RIGHT・MID関数の詳しい使い方をそれぞれ解説していきます。
LEFT関数について
LEFT関数は左端から指定の文字数を取得することのできる関数です。
LEFT関数の数式
LEFT関数の引数は以下の2つで構成されています。
- 文字列:関数の対象となる文字列、もしくはセル番地
- 文字数:取得する文字数。省略も可能だが「1」を指定したとみなされる
それでは実際にLEFT関数を使ってみましょう。
LEFT関数の使い方
LEFT関数には2つの引数がありますが、3ケースに分けて解説します。
ポイント
- 1つ目の引数(文字列)にセル番地を指定する
- 1つ目の引数(文字列)に文字列を指定する
- 2つ目の引数(文字数)を省略する
1つ目の引数(文字列)にセル番地を指定
LEFT関数の1つ目の引数にセル番地を指定することで、関数の対象となる文字列を決めることができます。
2つ目の引数には「3」を入力し、電話番号の左端3桁を取り出しましょう。
C3セルにB3セル「電話番号」の左側3桁「090」が表示されていることを確認できました。
1つ目の引数(文字列)に文字列を指定
1つ目の引数にセル番地を指定してもよいですが、文字列を関数内に直接入力することも可能です。
注意ポイント
文字列の前後に「"」を入力しないとエラーが発生します。
この方法はあまり汎用性がないので、1つ目の引数にはセル番地を入力するのが一般的です。
2つ目の引数(文字数)を省略
取り出す文字数を指定する2つ目の引数ですが、省略することも可能です。
引数を省略した場合は「1」を入力したことと同義で、1番左の文字のみ取得されます。
C5セルに入力した数式「=LEFT(B5)」によって、「070-5555-6666」の一番左端にある「0」を取得しています。
RIGHT関数について
RIGHT関数は右端から指定の文字数を取得することのできる関数です。
電話番号の下4桁など、文字列の後ろから数えて抜き出したいときによく利用します。
RIGHT関数とは
RIGHT関数の引数は以下の2つで構成されています。
LEFT関数と同じ構成となっているので、一緒に覚えてしまいましょう。
- 文字列:関数の対象となる文字列、もしくはセル番地
- 文字数:取得する文字数。省略も可能だが「1」を指定したとみなされる
RIGHT関数の数式
RIGHT関数もLEFT関数と同様に2つの引数があります。
こちらも3ケースに分けて数式の使い方をご紹介します。
ポイント
- 1つ目の引数(文字列)にセル番地を指定する
- 1つ目の引数(文字列)に文字列を指定する
- 2つ目の引数(文字数)を省略する
1つ目の引数(文字列)にセル番地を指定
RIGHT関数の1つ目の引数にセル番地を指定し、関数の対象となる文字列を決めることができます。
2つ目の引数には「4」を入力し、電話番号の右端4桁を取り出しましょう。
C3セルにB3セル「電話番号」の右側4桁「2222」が表示されていることを確認できました。
1つ目の引数(文字列)に文字列を指定
1つ目の引数にセル番地を指定してもよいですが、文字列を関数内に直接入力することも可能です。
RIGHT関数でもこの方法はあまり利用されず、1つ目の引数にはセル番地を入力するのが一般的です。
2つ目の引数(文字数)を省略
取り出す文字数を指定する2つ目の引数ですが、省略することも可能です。
引数を省略した場合は「1」を入力したことになり、1番右側の文字のみ取得されます。
MID関数について
MID関数は任意の文字列から指定した数字分の文字を取得することのできる関数です。
左端や右端などの制限はなく、真ん中や中途半端な位置でも取り出すことができます。
MID関数とは
MID関数には3つの引数があり、全ての引数が省略不可になっています。
- 文字列:関数の対象となる文字列、もしくはセル番地
- 開始位置:取得したい文字の開始位置が何文字目にあるか
- 文字数:取得する文字数。省略不可
LEFT・RIGHT関数とは異なり、MID関数は2つ目の引数で開始位置を指定する必要があります。
MID関数の数式
MID関数の数式は難しいようにみえて、とてもシンプルです。
MID関数を使うには『どの文字列の、何文字目から、何文字分を取り出すか』という流れで引数を入力すればOKです。
ポイント
- 1つ目の引数(文字列)にセル番地を指定する
- 1つ目の引数(文字列)に文字列を指定する
- 3つ目の引数(文字数)を省略した場合
1つ目の引数(文字列)にセル番地を指定
今回は電話番号の真ん中4桁を取得したいので、『B3セルの文字列の、5文字目から、4文字分を取り出す』という流れで数式を入力します。
下記の画像ではD3セルに「=MID(B3,5,4)」と入力することで真ん中の「1111」を抜き出すことができます。
1つ目の引数(文字列)に文字列を指定
上記では1つ目の引数にセル番地を指定しましたが、数式内に直接文字列を入力しても大丈夫です。
3つ目の引数(文字数)を省略した場合
LEFT・RIGHT関数の2つ目の引数である『文字数』は省略可能ですが、MID関数の3つ目の引数である『文字数』は省略できません。
入力せずに Enter を押すと「この関数に対して、少なすぎる引数が入力されています。」と注意ダイアログが表示されます。
まとめ
この記事では、LEFT・RIGHT・MID関数の使い分けとそれぞれの関数の使い方をご紹介しました。
文字列から指定の文字を抜き出すために必要な関数となりますので、ぜひ覚えておきましょう。